これは、彼が初めて私の家に泊まりに来たときのお話です。

彼とは遠距離恋愛だった為
中々会う事は出来なかったのですが
宮城でバンド活動をしていた為
月に一度程スタジオ練習で戻って来ていました。
折角、戻ってきているのだから一緒に居たいと思い
「泊まりに来ない?」と誘うと
彼は「うん」と頷いてくれました。

彼のスタジオ練習が終わり
近くのスーパーで買い物をした後、家へと向かったのですが
彼は私の両親に会うのに緊張していたようで
コンビニを見つけては寄って、見つけては寄って
を繰り返していました。
しかし、家との距離はどんどん近付いていき
いつしか到着。

「もう少し待って!もう少し!」
そうせがむ彼を無理矢理家の中へ通すと
部屋から出てきた両親は快く私達を迎えてくれました。

それから30分程二人でゆっくりした後
スタジオ練習で疲れた彼に
以前好きだと言っていたレアチーズケーキを作りました。
洋菓子を作るのが趣味でもある私ですが
彼に作ってあげる初めてのものだったので
とても緊張したのを覚えています。

チーズケーキが出来上がり
彼に喜んで貰えるだろうかと不安になりながらも
口に運んであげると、彼は微笑みながら
「おいしい」と言ってくれました。

その一言が聞けただけで
笑ってくれるだけで
私自身もすごく嬉しかったです。

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